2017年07月18日

すがしといねつたるみたれども

この高冷地でも最近暑いです。幸い朝晩は窓を開けていると寝冷えしそうなくらいですが、日中は湿度が高く、風がなく、この地のカラッとした爽やかな暑さとはほど遠いです。数年間にも同じようなことがあり、地元のペンションではエアコンがないということがクレームになったそうです(当然わが家にもありません)。

ペンション村といえばわが家より標高の高い清里などのはずですが、なぜクレームになったのだろうという話をこの日炭火焼きをしながらしました。昼間はペンションにいないはず、夜は風が通ればエアコンは要らないはず、でも風が通るとは風の入り口と出口がある部屋のこと、なるほどペンションの各部屋は窓が一ヶ所しかないのかもしれません。

通常家というのは東西南北すべてに窓が設けられているはずですが、その中に間仕切りを設けてしまうと一方向にしか窓がないという部屋ができてしまいます。その点わが家は間仕切りが一切ないので、どこにいてもどの風向きでも風が入ってくる設計になっています。それがそもそも家を建てる時のポリシーの一つだったのです。

そして昔の家はそうだったという話になりました。間仕切りは障子やふすまだったと。沖縄の建築思想はそうした風がよく通るように設計されているということも聞いたことがあります。そして昔の家ではそうして風を通す代わりに蚊が寄ってくるので、蚊帳をつっていたということも。私は経験ありませんが、妻は経験あるそうです。

そこで思い出したのがこの和歌。「たらちねの 母がつりたる 青蚊帳を すがしといねつ たるみたれども」。確か高校の国語か古文の授業でしたか。母親がつってくれた蚊帳はたるんでいて蚊が入ってくるかもしれないけれど、それでもその優しさに満足して気持ちよく眠れたという歌です。
posted by bourbon_ueda at 19:35 | Comment(0) | 田舎暮らし