2023年07月08日

フードロス削減で抜けてる観点

ずいぶん前の話ですが、私は松本伊代さんが卒業したことで有名になった戸板女子短期大学で講義をしていたことがあります。飲食関係の就職を希望する学生向けの講座で、名称は「フードビジネス」。そのオプション講義でフードロスの話をしたことがあります。

日本の食料自給率の低さが取り沙汰されて久しいですが、今はどうかわかりませんがその当時、輸入している食料とほぼ同量が国内で廃棄されているという事実がありました。理屈としては、何のために輸入しているのかということになります。

以来、フードロスについては並々ならぬ関心を持っているのですが、この写真を見て下さい。

IMG_20230707_090954-001.jpg

牛乳に値引きシールが貼ってありますね。7月8日のものが3つ、でも7月10日のものは1つしかありません。これは明らかに、消費者が新しい日付のものを選択して買っていた結果だということがわかります。心理としてはわからなくもないですが、ここでよく考えてみて下さい。

これら値引きシールの貼ってあるものは、売れなければ当然廃棄となります。そしてそれは小売店のコストとなるわけで、これが常態化すれば当然利益を確保するために、そのコストを補う価格設定をします。結果、こうした購買行動が消費者にとって不利に働くことになります。

取引条件によってはこうしたコストをメーカーが負担する場合もあります。返品が利くケースですね。昨今のメーカーによる値上げラッシュのように、これも結局そのツケは消費者に回ってくることになります。

自分さえ良ければいいという発想を変え、こうした流通全体のことを考えた消費者の購買行動が切に必要だと思います。フードロス削減のための取り組みがいろいろ紹介されていますが、現在のところこの観点が決定的に抜け落ちていると思います。

小売店側にも一つ提案があります。こうした購買行動が収まらないのであれば、日付の違う商品を陳列するのをやめたらどうかと。古い日付のものがなくなってから新しい日付のものを陳列するという作業習慣です。

当然そこには作業コストがかかるわけですが、廃棄ロスのコストがかからなくなるので、その判断をどうするかです。もとより、まだ食べられるものを捨てるということを経営側がどう思うのかという意識の問題が一番大きいと思います。
posted by bourbon_ueda at 00:00 | Comment(0) | 田舎暮らし
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