2013年08月16日

花火大会出店でサプライズ

ちょうどこの前の日には昨年行った諏訪湖の花火大会で大変な天気となり、また別の花火大会では大きな事故があった中、韮崎の花火大会への出店を無事終えました。予報にあった夕立もなく、会場は消防や警察によるものものしいとも思える態勢でした。

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例によって地味な店構えの私たち、今回は品数が少なめです。材料の段階からすべて手作りしているので、大量仕入・大量販売の他の店のようなことはできません。隣のブースの方からは鍋をのぞき込み、「そんなんじゃすぐに終わっちゃうよ」と言われました。

ところがすぐに終わらないのが私たちの店の特徴で、もう何度もこうした場面に遭遇しているので驚きもしませんが、完全に場違いな店舗がポツンと会場にあるわけです。周りのいわゆる屋台メニューのお店は行列ができている中、ここだけが真空状態になっています。マス市場を相手にするのではなく、完全なニッチ戦略です。

そのような中、いつものことですが嬉しいお客さんが何組かいらっしゃいました。例えば、「無農薬野菜に惹かれて来た、ほかの店には見向きもしない」「競合がなくていいですねぇ」「(周りの行列店を見て)みんなわかってないですねぇ」などなど。これも毎回よくあることで、一度買ってくれたお客さんがおいしいからともう一度来てくれたこともありました。

さてその中で、この日最大のサプライズは思いがけない知り合いの来店でした。私は移住してからも毎週のように東京に仕事に出かけているのですが、それは資格試験を目指す専門学校での講師です。もちろん受講生は首都圏在住者なのですが、その一人がひょっこり顔を出したのです。「何でここにいるんですか?」と訊いたのですが、向こうにしてみれば同じセリフでしょう。私がいる店とは知らないで寄ったようです。

わざわざ東京などから花火大会のために来たのかと思ったら、いつの間にか今は甲府に住んでいるということでした。私はもちろん学校では講師の立場としての話しかしないので、まさか飲食店をやっているとは思っていなかったでしょう。お互いにサプライズの一コマでした。

その方にも「かなりこじゃれた店をやってるじゃないですか」と言われた通り、その場違い感は確かなもののようです。弱者の基本は差別化戦略であるということはどの経営の教科書にも載っており、まさに私が講義する内容がこのようなことなのです。言ってることとやってることのギャップがあってもまずいですしね。

幸い予定数量はほぼ消化し、いつぞやのイベント出店のようにその後2週間同じ食事というようなことにはなりませんでした。開店して丸2年、これまで告知活動の一環として様々なイベントに出店してきましたが、これで一定の目的は達したと認識しています。今後は次のステップに入っていきます。
posted by bourbon_ueda at 00:00 | Comment(0) | 農家レストラン
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